騙されてた

セミの声

 

テレビの音

 

治らない頭痛

 

キツすぎる柔軟剤の匂い

 

怒ったり悲しんだりしてる人の顔、顔、顔、、、

 

 

 

強すぎる刺激

 

 

 

生まれてからずっと浴び続けてきました

 

 

 

だから、世界はこんなものなんだと信じました

 

 

 

ずっと騙されてました

 

 

 

この世界はコンゲームでした

 

 

 

その強すぎる刺激の向こう側に真理の世界があったのによくわかりませんでした

 

 

 

 

暑い部屋の中で大の字に横たわりじっと静かにする

 

 

 

かすかな風が肌を撫でていく

 

 

それは心地の良いものでした

 

 

 

かすかな旋律が身体の中を流れていく

 

 

それはどこか安らかなものでした

 

 

知覚的刺激としてはかすかなものかもしれない

 

 

 

 

でも本当は信じていたい方の世界でした

 

 

 

 

強すぎる刺激に対しては

 

 

強すぎる反応で応戦し

 

 

なんならもっと強い刺激を世界に与えなくてはと何かやってしまう

 

 

 

さらに深く騙されていく

 

 

刺激的な刺激へと

 

 

溺れていく

 

 

この世界はコンゲームだった

 

 

 

いかにこの刺激を真実だと信じ込ませられるか、の

 

 

 

望みもしないのにいつのまにかゲームボードの上

 

 

騒がず

 

静かに

 

ゲームを降りよう